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地球詩絵本をめぐる有馬さんとのお話会

世界に一冊だけの地球詩絵本「A Never Ending Journey  果てなき旅」

この絵本は、宮崎県の蘚苔類地衣類(いわゆるコケ類)の研究をしている服部植物研究所の展示のために制作されました。研究所一般公開にあたって、コケを一般の方が理解する一助としてのものです。

全長690メートルにおよぶ、その4600ページをめくりつづけると、
後半のとある1ページ(4100ページ目あたり)に、陸上植物のパイオニアとしてのコケが登場します。恐竜も、花の咲く植物も、もちろん人類もそのあとの登場です。
有馬晋平氏が作品にするスギのなかまが出てくるページもあります

地球誕生から46億年の紆余曲折、人類がコケの傍らに二本の足で立つまでの道のりを、カタカナの言葉であらわし、22のシーンを版画にしました。15センチ角の手漉き紙1ページを100万年とし、全ページを開いて伸ばすと、全長690メートル。あまり長いので、5部にわけて折り本とし、標本箱を模した箱に納めています。

どうぞ一枚一枚めくってみてください。
折り本の途中には言葉も絵もないページがつづいていますが、そこはあなたの想像のための余白。

神話も科学も、この世のはじまりに思いを馳せてきました。
わたしたちが、わたしたちを含める天然自然について、理解を深めていくほど、
絵本も描き、書きかえられ、折りのページは差し替えられていくでしょう。

絵本は「果てなき旅」のひとつの道しるべ、わたしたちもその中にいます。
お話会では、みなさんといのちのこだまの旅ができたら、と思っています。
また期間中はカフェのコーナーにも実物を展示しておりますので、
是非手に取って一人、二人旅などを!

フリーランスキュレーター石田紀佳

◇関連イベント

・11/4[月・祝]14:30–15:30 【予約不要・入場無料】Talk Event
「この星の道のり」地球詩絵本をめぐって
出演:石田紀佳・有馬晋平

・[期間全日] 12:00-17:00〈数量限定・有料〉
[野生の石=石田紀佳 / 石田千里 /くぬぎまさみつ]
われわれは何を食べてきて、そして何を食べていくのか。この星のいのちのめぐりあいを一皿に。自家製スパイス、生芋こんにゃく、杉桶仕込みそ、六甲まわりの季節の恵みとともに。
※ご体調等に応じた菜食プレートもご用意します。当日、ご相談ください。

◇PROFILE

・有馬晋平 Shimpei Arima
造形作家 / 大分県大分市在住
1979年佐賀県生まれ。杉の木を使ったオブジェ制作を行う。代表作である「スギコダマ」と名付けられた作品は、杉を削り出し磨くことで、独特の存在感を現し、人の五感を柔らかく刺激する。ギャラリーを中心に国内外で作品展示を行い、文化施設等に作品を設置している。

・石田紀佳 Norika Ishida
財団法人服部植物研究所一般公開にあたってキュレーションをつとめる。
東京藝術大学美術学部卒業。展覧会企画、執筆、手仕事の材料となる植物の育成を通して、美術手工芸品を紹介。半自給自足の暮らしをしながら、「自然と人と技術」について実践考察中。
植栽デザイン等:かぐれ表参道店街野原、世田谷ものづくり学校「巡る庭」
著書:『藍から青へ 自然の産物と手工芸』(建築資料研究社)、『草木と手仕事』(薫風堂)、『魔女入門 暮らしを楽しくする七十二候の手仕事』(すばる舎)
https://www.facebook.com/plantsandhands

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製本と箱: 西尾 彩
木版画:  水田順子
企画と言葉:石田紀佳

服部植物研究所蔵
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A Never Endeing Journey
果てなき旅

ムカシ

ムカシ

オモイダセナイ ホド
ムカシ

クリカエシ
クリカエシ

オモイ
エガコウト シテキタ

コノヨ ノ ハジマリ

ワタシ ノ ハジマリ・・・

 

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